こんなお悩みありませんか?
「腰だけならまだしも、お尻も膝も太ももの裏も、あちこち痛い。どこが悪いのか自分でもよく分からない…」
シーミーのあと、そんなふうに感じたことはありませんか?
・腰だけでなく、お尻の付け根あたりにもズーンとした痛みがある
・太ももの裏がつっぱって、前にかがむのがつらい
・膝の曲げ伸ばしが重く、階段がいつもよりきつい
・立ち上がるときに腰と膝が同時にこわばる
・太ももの裏がしびれる感じがして、「坐骨神経痛かも」と不安になった
・腰をマッサージしてもらったけど、お尻と太ももの張りは残ったまま
前回の記事では、シーミーの墓掃除で腰が痛くなる理由を「一日の動作の流れ」からお伝えしました。今回は、腰以外にも痛みや張りが広がる方に向けて、そのつながりについてお話しします。
生活の中でこういう時につらくなりやすいです
シーミーのあと、腰以外にも不調が出やすい場面を振り返ってみます。
しゃがみ→立ち上がりのあとの膝のこわばり
墓掃除でしゃがむ→立ち上がるを繰り返しているうちに、途中から膝が重くなってきた。帰宅後、階段を下りるときに膝が不安定に感じる。翌日の朝、膝を曲げるのにいつもより時間がかかる──そんな経験がある方は多いのではないでしょうか。
お尻の付け根の痛み
ウサンデーで地面に長く座ったあと、お尻の付け根あたりがズーンと重く痛む。立ち上がったときにお尻から太ももの裏にかけて痛みが走る。この痛み方は、「坐骨神経痛かも」と心配になりやすい場所です。
太ももの裏のつっぱり・しびれ感
車で帰る頃には太ももの裏がパンパンに張っている。数日経っても前にかがむと太ももの裏がつっぱる。「しびれている感じがする」という方もいらっしゃいます。
翌日以降、あちこちが同時に痛い
シーミーの翌日、腰・膝・お尻・太ももの裏が全部痛くて、「いったいどこが悪いの?」と困ってしまう。一つずつ湿布を貼っても、全体の重だるさがなかなか抜けない。
なぜ長引きやすいのか
あちこちが同時に痛くなると、それぞれ別の問題が同時に起きているように感じます。でも実は、一つのつながりで説明できることが多いです。
太ももの裏が硬くなると、腰と膝の両方に来る
太ももの裏の筋肉(ハムストリングス)は、お尻の付け根から膝の裏までつながっています。この筋肉が硬くなると、骨盤が後ろに引っ張られて動きにくくなります。骨盤が動かないぶん腰が余計に負担を受け、同時に膝の曲げ伸ばしにも影響が出ます。
シーミーの墓掃除では、しゃがみ→立ち上がりのたびにこの筋肉が何十回も力を出し続けるため、一日が終わる頃には過緊張を起こして硬くなっています。
太ももの前側も同時に疲れている
しゃがむときにブレーキをかけ、立ち上がるときに膝を伸ばしているのは太ももの前側の筋肉です。この筋肉は一部が骨盤から出ているため、硬くなると今度は骨盤を前に引っ張ります。
太ももの前と後ろが同時に硬くなると、骨盤が前にも後ろにも動けない「ロック」のような状態になります。こうなると、本来なら骨盤で分散するはずの負荷が腰と膝に集中します。「腰も膝も両方つらい」というのは、この骨盤の動きが制限された状態で起きていることが少なくありません。
お尻の付け根から腰まで、筋膜が一続きにつながっている
太ももの裏は、お尻の付け根にある靭帯を介して腰の筋膜とつながっています。つまり、太ももの裏が硬くなると、その張力がお尻の付け根を経由して腰まで伝わります。
「お尻の付け根が痛い」「腰から太ももにかけて張る」という訴えは、この筋膜の一続きのつながりに沿って負荷が広がっている状態です。
ふくらはぎの硬さも見落とせません。足首が硬いとしゃがみ姿勢で腰を余計に丸めてしまいますし、ふくらはぎの張りは太ももの裏を通じて腰まで影響が上がってきます。結果として、「腰が痛いのにふくらはぎもパンパン」という状態が起きます。
つまり、シーミーのあとにあちこちが痛くなるのは、ふくらはぎ→太ももの裏→お尻の付け根→腰、さらに太ももの前側→骨盤→腰と、下半身全体のつながりの中で負荷が広がった結果です。腰だけを治療しても、他の部分の硬さが残っていると引っ張り続けるため、なかなかすっきりしません。
よくある誤解
「腰と膝と太ももが同時に痛いから、全部別の問題だと思う」
バラバラの問題に見えますが、実は一つのつながりの中で起きていることが多いです。特にシーミーのように全身を使う作業のあとは、腰・お尻・太もも・膝に同時に影響が出やすく、それぞれ別の場所を別々に治療しても、全体がつながったまま引っ張り合っている限り、なかなか楽になりません。
「太ももの裏がしびれるから、坐骨神経痛だと思う」
お尻から太ももの裏にかけて痛みやしびれ感が出ると、「坐骨神経痛では」と心配される方は多いです。もちろん神経の問題が原因のこともありますが、太ももの裏の筋肉が過緊張を起こしたときにも、よく似た場所に痛みやしびれ感が出ることがあります。場所が似ているため間違われやすいのですが、原因が違えば対処も変わります。自己判断で不安になる前に、一度きちんと見てもらうことをおすすめします。
「膝が痛いのは膝だけの問題だと思う」
膝が痛いと膝だけに注目しがちですが、太ももの前側の筋肉が硬くなると骨盤の傾きが変わり、その影響で膝にも負担がかかります。また、太ももの前側の過緊張は膝のまわりに痛みを出すこともあります。膝だけを見ていても改善しない場合は、太ももや骨盤の状態が関わっている可能性があります。
当院ではこう見ています
当院では、「腰が痛い」「膝が痛い」「お尻が張る」という訴えを、それぞれ別の問題として見るのではなく、まず体全体のつながりの中で何が起きているかを確認するようにしています。
シーミー後の痛みでいえば、腰だけでなく、太ももの前後・お尻・ふくらはぎまで、下半身全体の硬さや動きを確認します。腰が痛いのに太ももやふくらはぎを触られて驚く方もいらっしゃいますが、そこが腰やお尻、膝を引っ張り続けている原因になっていることは少なくありません。
筋膜は全身を一続きにつないでいる薄い膜のようなもので、一箇所が硬くなると離れた場所にまで影響が広がります。腰だけを緩めても太ももの裏が硬いままなら、そこが腰を引き戻します。太ももだけを緩めてもふくらはぎが硬いままなら、同じことが起きます。
だからこそ、「どこが痛いか」だけでなく「どこが引っ張っているか」を見ることが大事です。30年以上、4万件を超える方の体を見てきた経験があるからこそ、痛い場所だけでなく、そこに負荷をかけている部分を見つけて整えることができます。
施術で体全体のつながりを整えること、動き方を見直すこと、日常で続けられる最小限のケアをお伝えすること。この3つをセットで考えることで、「毎年あちこち痛くなる」を少しずつ変えていくお手伝いをしています。
まとめ
シーミーのあとに腰だけでなく膝もお尻も太ももも痛い──そう感じたとき、「あちこちガタが来た」と思ってしまいがちです。
でも実際には、バラバラに壊れているのではなく、一つのつながりの中で負荷が広がっている状態であることが多いです。そう考えると、「それぞれの場所を別々にケアする」より「全体のつながりを一度整理してみる」ほうが近道になるかもしれません。
腰だけ揉んでも戻る、膝だけ湿布を貼っても抜けない。そんな経験がある方は、一度全体のつながりを見てもらうことで、見え方が変わることがあります。
「どこが悪いのか自分では分からない」──そういう方こそ、気軽にご相談ください。



